学芸会の思い出 パートⅠ 3月18日
小学校3年生の秋の学芸会。 その年の劇は「牛若丸」で、私の役は牛若丸の母である常盤御前でした。
当時、母は寮母をしていて忙しかったのですが、私の出番に間に合うように劇の中で着る衣装を持ってきてくれる約束になっていました。 ところが、待っても待っても来ないのです。 出番が近づいて来ました。 私は外に飛び出し母の到着を待ちましたが、とうとう間に合いませんでした。 急遽、ほかの劇で使う着物を借り、泣きはらした顔で演じました。 私は記憶にないのですが、泣く場面もあったようで、観客は舞台裏の出来事に気付かなかったらしいです。 母は、仕事の合間に私の劇だけを見るために駆けつけようとしたのですが、学校が遠いため、商店のお兄さんに車で送ってもらうことになっていたそうです。 その車が故障してしまったとか。 田舎でしたし当時はまだ公衆電話もタクシーもない時代です。 母だってどんなに気が急いたことでしょう。 劇が終わったあと、出演者全員で記念写真を撮りました。 私の衣装は、すぐに返さなければならなかったため、私だけが普通の服で写っています。 まだ9歳でしたから、終わってしまえば、なんてことはなく、記憶にも残らない程度の悲しさだったのですが、どうしても忘れられないのです。 それは、母がそのことを悔いていて、「可哀そうなことをした」と生涯(まだ生きていますが・・)言い続けたからです。 私は、その都度「悲しくて泣いたことなんかもう忘れているんだから、気にしないで!」と、言ったのですが、少し前のブログにも書いたようにネガティブな性格の母なので、自分を責め続けたのです。 気にしてもしょうがないことは、あまり気にしない主義の私。 私の生き方のほうがラクだと思うのですが・・・。
by tazu0617
| 2010-03-18 23:53
| 過去---想い出の頁
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