カッコ悪い私 3月19日
北海道に生まれてスキーができないなんてカッコ悪い、と思っていた私は、せめて子供達には上手になってほしいという願望があり、小さいうちからスキー場に連れて行きました。
そのカッコ悪い私が、股に子供を挟んで滑るのですから、さらにカッコ悪いスタイルですね。 娘が6歳、息子が4歳のときだったと思います。 二人を手稲オリンピアに連れて行き、前のリフトに私、そして後ろのリフトに姉弟を一緒に乗せました。 バイトの方がうまく乗せてくれたのですが、私は心配で後ろを振り返って見ていました。 そのとき、掛け方が浅かったらしい弟がズルズルッと滑り落ちていったのです。 「あっ~!・・・・」 乗ってすぐだったので、ケガをするような高さではありませんでした。 リフトは止まらず進んで行きます。 私は大きな声で「そこで待っていて~」と叫びました。 上に到着した私と娘は大急ぎで、下で待っているはずの息子の所へと滑って降りました。 ところが、息子がいないのです。 聞くと、私達のすぐあとのリフトに一人で乗せた、と言うのです。 「えっ~!・・・」 一人でリフトを降りることなどまだ無理なのです。 たとえ手伝ってもらって降りることができたとしても、そこに母はいないのです。 また急いでリフトに乗りました。 人一倍臆病の息子は、どんな気持ちで母を探しているのか・・・胸が痛くなりました。 半分くらい登ったところで、私の目に飛び込んできたものは、一人ぼっちになった息子が、頼る人もいなく必死に降りてくる姿だったのです。 広瀬香美の歌がスキー場に流れ、私の叫ぶ声がなかなか届きません。 こんな時、母親はものすごい声が出るもののようで、「動かないで~!」という悲痛な叫び声がやっと届きました。 それから数年後、二人ともスキー学校に通うようになり、カッコ悪い私とは一緒に滑りに行かなくなりました。 そして私のスキー人生は、静かに幕を閉じたのです。
by tazu0617
| 2007-03-19 00:11
| 懐かしの子育て奮闘記
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