涙の話 8月11日
母は、結婚して以来、父の涙を一度も見なかったと言います。
明治生まれの男ですから、人前で涙など流せなかったのでしょうか。 それでも、一人暮らしが心細くなってきたのか、亡くなる数年前からは些細なことで涙を浮かべるようになっていました。 老化現象の一つの涙目になってきたのかと思いましたが、そればかりではなそうでした。 私も50歳を過ぎたころから、なぜか涙腺がゆるくなってきました。 うれし涙、悔し涙、悲し涙、感涙・・・・いろいろな種類があると思いますが、私の場合、悲し涙と感涙です。 運転していても、誰かと話をしていても、テレビを観ていても、すぐに目がうるんできてしまうのです。 毎日、涙を流さない日はないくらい・・・・。 先日のテレビで、柔道の谷亮子の夫である谷佳知が、銅メダルに終わった彼女に向けたメッセージを紹介していました。 「金メダルではなかったけれど、僕には金色に輝いてみえる・・・」 もうその言葉だけでうるうるしてしまいました。 母は私のことを、「子供のときは、おっとりしていたはずなんだけれど、いつの間にこんなにキカナクなってしまったんだろう・・・」と首を傾げます。 家族も友人も、私が気弱であることを信じられないようです。 まぁ、苦難の道(大袈裟)を歩んできたお陰で、逞しさは身につきましたが、根はとても弱く危うい鶴子なのでした。 えっ、うっそー信じられないって・・・・?
by tazu0617
| 2008-08-11 06:03
| ねぇねぇ、聞いて!
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